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4節 生物の分類

 

図41 生物の階層分類の例

図42 マーグリスの5界説


 

   教科書の主な図表の解説                           

41 生物の階層分類の例

ネコ属には,ネコという種の他に,ヨーロッパヤマネコ,ベンガルヤマネコ,ピューマ,オセロットなどの種が入る。ヒョウ属にはヒョウをはじめ,ライオン,トラなどが入る。ネコ属とヒョウ属をまとめてネコ科とする。ネコ科にはウンピョウ属やチーター属も入る。ネコ科,マングース科,ハイエナ科,イヌ科,クマ科,イタチ科などをまとめてネコ目とする。下位の分類群の生物間ほど,類似点が多い。

 

42 マーグリスの5界説

5界説にはホイタッカーの説とマーグリスの説がよく知られている。ホイタッカーは,単細胞生物を,原核生物界(モネラ界)と,単細胞の真核生物である原生生物界に分けた。そして多細胞生物は,動物界と植物界と菌界に分けた。それまで菌類は植物に入れられていたが,彼は菌類を独立させ,菌界は分解者,植物界は生産者,動物界は消費者という,生態学的な役割によって多細胞生物を分けた。その後の分子系統学の結果からも,菌類と植物を分けることは支持されている(菌類はむしろ動物に近い)

ホイタッカーの5界説の問題点は藻類の扱いにある。たとえば単細胞の緑藻類と多細胞の緑藻類が異なる界に属することになる。

マーグリスは藻類を植物界から原生生物界に移し,植物界は陸上植物のみに限定した。多細胞藻類はきちんとした組織が発達しておらず,また,単細胞のものを祖先としてもつため,多細胞藻類を単細胞藻類の仲間としてまとめたのである。彼女は菌界からも卵菌類と変形菌類を原生生物界に移した。こうすると植物界も菌界もすっきりとしたが,原生生物界は,他のどれにも属さないものの集まりとなってしまった。彼女の定義によると,原生生物界は動物(ある胞胚から発生したもの)でもなく,植物(一つの胚から発生したもの)でもなく,菌(波動毛を欠き胞子から発生したもの)でもなく,しかも原核生物ではない生物群である。

マーグリスの5界説が現在広く使われているが,その後,原核生物に属する細菌と古細菌とは大きく異なることがわかってきた。そこで細菌界と古細菌界に分ける6界説や,界の上の分類群である超界を用いて,細菌超界,古細菌超界,真核生物超界(この中に原生生物界,植物界,動物界,菌界が含まれる)3超界説など,さまざまな説が提出されている。

ウイルスは5界のどれにも含まれていない。ウイルスはさまざまな生物のDNA断片から生じたものだと考えられる。生物としての多くの特徴を欠いているため,生物と無生物の間のものとして取り扱われている。

 

 

 

 








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