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A 学校周辺の気温分布

 

気温の観測地点

温度測定器具

測定

考察

発展


 

 

   トピックス                           

気温の観測地点

測定地点は学校敷地内を含む周辺部分まで広げておくと,学校敷地内が周辺と気温が異なることが測定で明らかになる。

温度測定器具

・気温の測定は,意外に難しい。まず測定器具である温度計について,気をつけることを述べる。アルコール温度計と水銀温度計を比べると,水銀温度計のほうが精度が高い。0.5℃まで読みとれるものを使う。また,温度センサーのデジタル温度計があれば読み取りやすいが,棒温度計に比べて少し価格が高い。

・野外での気温測定には,アスマン通風乾湿計を使用するが,これは大変高価なので,同じような構造になるような工夫をする。図のように牛乳パックを加工して棒温度計を取り付ける。サーミスター温度計の場合でも同様な工夫がいる。これは直射日光を避けるためであるとともに,球部に風を送るためでもある。

 

   実験の解説                           

測定

(1) 温度計を複数本使うときは,それぞれの示度の違いがあるため,あらかじめ検定をしておく。

(2) 全測定地点に温度計をその数だけ配置して同時刻に測定をする場合は,時刻による気温変化の補正はしなくてよい。

(3) 温度計1台で25地点を測定する場合は,各地点での気温値以外に時刻を記録する。全測定地点を測定し終わるまでかかった時間の間に全体的にどのような温度変化をしたかを1箇所で連続観測しておく。変化分を測定地点の温度に加えて補正する。

(4) 測定値はあとで整理しやすいよう表を作って記入する。

(5) 同様な測定を何度か行って平均値を取るとさらに精度が上がる。

考察  

等温線を描いてみると,都市の中にある学校では周囲より学校の中の気温が低い。

 これは学校が周囲より土の部分が多いし,樹木も多いことが原因していると思われる。土は水を含んでいるため蒸発する時に熱を奪い,地表面の温度が上がるのを防いでいる。樹木は木陰を作り,蒸散のときに周囲の熱を持っていく。このように学校の環境は気温を下げる効果がある。

発展

(1) 同様に都市の中にある公園も気温が下がるような環境にあるといえる。学校の近くに公園があれば同様な測定を行うとよいだろう。

(2) 同じような条件の場所にあるコンクリートと土と芝生の表面の温度を1日測定してみると,コンクリートは夜間になっても温度が下がりにくいのがわかる。そして夜間は芝生の上で一番温度が下がっていた。このような測定を実際に学校の中のいろいろな表面で行ってみるとよい。

(3) 郊外にある学校の場合は,逆の現象が起きることも考えられる。学校の周囲のほうが緑や土が多い場合,学校の中の方が気温が高くなり,いわゆるヒートアイランド現象になっていると思われるので,そのことが明らかになるような探究活動ができることになる。

 

<参考および参考リンク>

●大阪教育大学附属高等学校研究集録39(1997)

大阪教育大学附属天王寺中学校高等学校 http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/

大阪教育大学紀要第32巻(1984年)

大阪教育大学附属図書館 http://www.lib.osaka-kyoiku.ac.jp/ 

 

 

 

 

 








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