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3節 研究報告書の作成と研究発表

 

報告書と発表会

課題研究の評価

 

 

報告書と発表会

研究の成果については研究報告書を提出させ,発表会を通してプレゼンテーションとコミュニケーション能力の育成を図りたい。報告書は単に実験結果を記録したものではなく,生徒自身の創意.工夫や問題解決の過程が表現され,結果に対する十分な考察が記されたものを求めたい。報告書の作成に当たっては,研究の目的,方法,結果,考察,結論,参考文献などの必要事項を,研究の過程を追って,筋道立てて正確に分かりやすく表現するよう指導する。中間報告書を提出させたり,再提出させたりしながら完成度を高める。報告書の作成を通して,論理的な表現力や思考力が高められるようにする。

発表会を研究のまとめと評価に利用する。互いの研究について理解し,研究に対する成就感をもたせるようにしたい。できれば口頭発表の会場を設定し,成果について論理的に筋道を立てて正しく伝え,落ちついた態度で,明確な主張ができるよう指導する。また,聞く側の生徒も,発表者の研究を評価し,意見を述べて活発に討論できるようにする。討論を通して自分の意見を正確に伝えたり,また互いに重要なアドバイスや情報を受け取る訓練となる。発表に備えて周到な準備を行い,印刷した報告書の他に,OHPTPシートやビデオテープ,パソコン画面,ポスター等を効果的に作成し,決められた時間内(1グループ10分程度)で,正しく研究成果が伝わるよう,また理解が得られるよう工夫させる。

 

 

課題研究の評価

実験・観察を通した探究活動が中心となるため,報告書の内容の他に,研究における生徒の創造的な思考や,研究における態度も重視するなど,多様な評価方法や,総合的な評価を工夫する必要がある。以下評価のポイントについてまとめておく。

@ 研究課題の解決に取り組む活動状況を,チェックリスト等により評価する。

A 研究記録のノート,中間報告書,最終報告書により評価する。

B 発表会での報告内容や態度により評価する。

○評価の観点

 知識・理解,問題の設定や解決,観察・実験の技能,科学的な思考,自然に対する関心・主体的態度,研究への意欲等について評価する。他に生徒自身の自己評価や生徒どうしによる相互評価を利用することもできる。

○学習活動の過程の評価

 全体を通して独自性や創意工夫が見られるかどうかを中心に,以下に評価ポイントを示す。

【準備】 研究テーマの検討,班の編成,研究計画書の提出等について

実施可能性,持続性,発展性,安全性等を診断する。また班員が積極的に研究に参加し,分担が適切であるか。

【実験】 実験計画の立案,予備実験,本実験について

仮説の設定は正しいか。フィードバックは機能しているか。実験の順序の操作は適切か。器具.薬品の取り扱い,安全性に配慮しているか。班員のチームワークはとれているか。後片付けや整理・整頓に気をつけているか。

【まとめ】研究の報告と発表

〇研究報告書

目的,方法(仮説やモデルの設定),データ整理,結論,考察は,わかりやすく論理的に記述されているか。

〇結果の発表

発表の要領・態度は適切か。論理的に構成されているか。問題解決への意欲が感じられるか。

特に,課題研究では,履修者全員が共通の内容で活動し,共通の知識を獲得し理解するわけではないので,共通の尺度での評価は不可能であり,個を生かす柔軟な評価が必要である。

 

 

 

 

 

 








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