トップ物理II 改訂版2 電気と磁気>第1章 電界と電位>3節 電位

3節 電位

 

等電位線と等高線との類似と相違

点電荷がつくる電界の電気力による位置エネルギー

電界と電位の関係

 

 

等電位線と等高線との類似と相違

等電位線と等高線は,電位の高さを地形の高度に,電気力線をフォールライン(最大傾斜線;そこに置いた物体が転がり出す方向を表す線)に対応させることができる。また,電気力と重力そのものの次の表のような数学的形式の類似もある。

ただし,このような類似はすべてが完全に対応するものではないので,注意が必要である。たとえば,傾きqの斜面を質量mの質点がすべり落ちるときに質点にはたらく力の大きさはmgsinqで,sinqに比例するが,V-xグラフの傾きがqの場所にある電気量qの点電荷にはたらく電気力の大きさはqEqtanqで,tanqに比例する。

重力と電気力の比較

重力の場合

 

 

電気力の場合

物理量

 

単位

 

 

物理量

 

単位

質量m

 

kg

 

 

電気量q

 

C

重力加速度g

 

 

N/kg

m/s2

 

 

電界E

 

 

N/C

(kgm/s2)/C

受ける力mg

 

N

 

 

受ける力qE

 

N

位置エネルギーmgh

 

J

 

 

位置工ネルギーqEh

 

J

一様な電界の場合

 

 

点電荷がつくる電界の電気力による位置エネルギー

教科書p.87の参考のF-x グラフの水色の部分の面積を求めるのは,次のような積分計算になる。

 

 

電界と電位の関係

電気力を伝える「場」を定量的に扱うために,正の単位電荷にはたらく電気力がその点の「場」の強さ・性質を表すものと考えて導入したのが「電界」であった。

一方,正の単位電荷がもつ電気力による位置エネルギーとして「電位」という物理量も導入した。電界と電位はともに位置によって決まり,ともに「電気力の場の状態を表すもの」である。しかし,電界はベクトル量であるのに対し,電位はスカラー量である。したがって,重ね合わせの原理については,電位はスカラー和になるので取り扱いが容易になる。

一様な電界では,電界と電位の関係は教科書p.89(10)EV/dが成り立つが,このことは電界が一様でなくても距d を十分に小さくとれば,一般に成り立つはずである。すなわち,電気力線の方向にx軸をとれば,位置xにおける電位V(x)と電界E(x)との間には,次の関係がある。

 

ただし,E(x)x軸正の向きの電界を正とした。これより,V-xグラフの接線の傾きは−E(x)になることがわかる。電界の強さは,その点における「電位の傾き」なのである。だから,等電位面の間隔が狭いところほど電界が強い。

 









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