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探究活動4 電流計のしくみに関する探究

 

ねらい  電流計を実際に製作してその動きを調べることにより,ブラックボックスになっている電流計の原理を理解させ,物理現象に興味・関心・意欲をもたせ,フレミングの左手の法則をより深く理解させる。

準備・方法 筆者は,エナメル線で一辺10cmの正方形をしたコイルを製作した。巻き数は20回である。そのエナメル線の両端を,コイルの縦の真ん中より少し上のところで水平に曲げ,コイル全体を支えた。コイルはセロハンテープでばらばらにならないように束ねた。コイルの下には直径2cmくらいのフェライト磁石を62列に並べた。このような方法で,3Aの電流を流したとき,鉛直面に対して約20°コイルが回転した。実際のコイル式の電流計では,ひげぜんまいによるモーメントとコイルが磁界から受ける力のモーメントをつり合わせるため,電流の指針の回転角は電流にほぼ比例する。だが,この方法では重力のモーメントとつり合わせるため,電流の大きさとコイルの回転角は比例しない。しかし,1 A1.5 A2 A2.5 A3 A,・・・の電流を流したときのそれぞれの指針の位置に目盛りをつけておけば,電流計としてのはたらきをさせることができる。指針の長さを20cm程度に長くすれば読みとりやすい。

なお,力が弱いので,コイルの上端を支点にすると,回転する角度が小さくなる。

コイルを支える金属板の部分には電流が流れるので,エナメル線との接触面が小さいと,コイルが回転することにより接触抵抗が変化し,コイルの動きが不安定になる。エナメル線を支える部分は広めの金属板などを用いて,ある程度,接触面を大きくする必要がある。筆者は電磁力測定器の支持金具を用いた。

 もっと小さい電流でも針が大きく振れるようにするには,@コイルの巻き数を増やす(力は巻き数に比例する)A回転軸をコイルの上下方向の真ん中近くまで下げる(ちょうど真ん中まで下げると,不安定になる)B磁石をぎっしり並べる(磁界の強さに力が比例する)Cもっと強力な磁石を用いる,Dコイルの鉛直方向の長さを長くする,が考えられる。

 同じ電流計のメーターを用いて,もっと大きな電流を測定するには,メーターに並列に抵抗(分流器)を接続する。すなわち,n倍の電流を同じメーターで測定するときは,メーターの内部抵抗の1/(n−1)倍の抵抗を並列に接続すればよい。

 

 

 








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