トップ地学I 改訂版>第3部 大気・海洋と気象>第2章 大気の運動>第2節 

第2節 

 

 

気圧と対流

気圧傾度力

転向力(コリオリの力)

地衡風

地上の風

古典的大循環論

偏西風波動

ジェット気流

発展 高層天気図

季節風

局地風

気団

前線帯と前線

温帯低気圧

温帯低気圧の一生

熱帯低気圧

台風

 

 

気圧と対流

 空気の密度は気温によって変わるため,同一水平面内に温度差ができると気圧の高・低を生じ,対流発生のひき金となる。すなわち,図の(1)のB地点(まわりのA,Cより気温が高い)では,空気柱が膨張し,軽い気塊となって上昇運動が起こる。また,膨張した空気柱は全体に盛り上がるために,その部分では等圧面の間隔が広くなる。したがって,同一水平面での気圧を考えると,上層では,Bの部分はA,Cの部分より高圧となる。たとえば,(1)の点線で示す水平面内の気圧は,A,C地点上空ではおよそ300hPa程度であるのに対して,B地点上空では500hPaとなっている。そのため,(2)で示されるようにB地点上空はA,C地点上空(')よりも高圧(')になり,空気はH'からL'に向かって流れ出す。一方,地上の気圧は流れ出た空気量だけ気圧が減って低圧()になり,周囲は気圧が高い()ので,下層ではA,CからBへ空気が流入してくる。すなわち,地上B地点では上昇気流が,A,C地点では下降気流が存在することにより,H→L→H'→L'→Hのような空気の循環,すなわち対流が生じる。

 

気圧傾度力

気圧の高い部分と低い部分が生ずるとき,その間の気圧の差を気圧の傾き,または気圧のこう配という。これが気圧傾度とよばれるもので,普通は等圧線に垂直な方向の一定距離における気圧の差で表される。たとえば,緯度1°の長さ(約111km)について何hPa,または100kmについて何hPaと表される。地形図において等高線が密であれば傾斜が大きいと同様に,等圧線が密であれば,気圧傾度は大きい。

 この気圧の差によって,空気を押し動かす力を気圧傾度力という。気圧傾度力は,

等圧線に垂直に,気圧の高いほうから低いほうに向かってはたらき,気圧傾度が大きいほど気圧傾度力は大きくなる。

すなわち,下図において立方体ABCDEFGHの面ABCDEFGHの面積をS,両面の距離をΔl,両面にはたらく圧力(矢印)をそれぞれpおよびpΔp,立方体の密度をρとすると,立方体は圧力の高いほうから低いほうへ加速度αを受ける。

となり,Δp/Δlは気圧傾度を表すことから,気圧傾度力αは気圧傾度に比例することがわかる。気圧傾度力とは,

で,単位質量にはたらく加速度である。

気圧傾度力

 

転向力(コリオリの力)

 地球の表面のように,またメリーゴーラウンドのように,回転しているものの上で運動するときにはたらく力がある。この力は運動の速度に比例する。風,海水の流れ,また高速で飛翔する物体など,速度が大きい場合はこの影響が大きく現れるが,プレート運動のように速度の遅い現象のときには,この影響は見られない。

 地球の自転の角速度をΩとすると,緯度ψの地表において,そこでの鉛直軸のまわりの角速度ωは,ω=Ωsinψである。これは,自転の角速度ベクトルの,その点での鉛直成分である。鉛直軸のまわりの回転の角速度は,極では自転の角速度に等しく,赤道ではゼロであり,地球の自転の影響を受けない。

 転向力を理解するには,図Tのような3つの場合について考えれば十分である。

図T

 

 (a) 回転する板の上を運動する物体が,半径方向の速度成分をもつ場合

(b) 回転する板の上を運動する物体が,円周方向の速度成分をもつ場合

(c) 回転する板の上を運動する物体が,回転の中心を通る場合

である。(a)の場合は,角運動量保存の法則を使ってうまく説明できる。また,赤道断面で落下する物体にはたらく,転向力もこれで説明できる。

 

[角運動量の保存]  決まった慣性モーメントをもっている1つの剛体状態から,他の剛体状態に移行するような物体については,おもしろい現象がある。フィギュアスケートでの回転のように,初めは腕を伸ばした状態で慣性モーメントI1と角速度ω1をもっているとする。腕を縮めると慣性モーメントは変わってI2となり,角速度はω2となるが,また剛体になる。外から回転軸のまわりにはトルクを加えていないから,角運動量は一定で変化しない。すなわちI1ω1I2ω2である(図U)。

 われわれが回転しているときには,おもりmに遠心力がはたらき,おもりは外に飛んでいこうとしている。だから回転しているときに,おもりをひき入れようとすれば,遠心力に抗することになる。遠心力に対して仕事をすることになるので,運動エネルギーは,この場合保存されない。

 フィギュアスケーターの立場にたって,身体と腕とを別々に考えてみる。腕をひき入れると,全体は速く回る。身体の中心部分の形は変化していないが,ひき入れる前よりも速く回転しているのである。そこで身体の中心部分のまわりに円をかいてその円の内側にあるものを考えると,その角運動量は変化している。だからわれわれが腕を縮めるときに,この物体にトルクがはたらくはずである。遠心力は半径方向にはたらくのだから,トルクは生じない。したがって,回転系に現れる力は,遠心力だけではなく,別の力があるということになる。この力を転向力という。転向力には非常に奇妙な性質があって,回転系で何かものを動かすと,横に押されるようにみえるのである。

図U

 

遠心力と同じく,転向力は見かけの力である。われわれ回転系において,何かを半径方向に動かそうとすると,横向きにも押さなければならない。この横向きにも押さなければならない力が,身体の中心部分を回すのである。

図V

 

 [回転円盤の上で半径方向に動く場合の転向力(図T(a))] B君が,メリーゴーラウンドにのっていたとすると,メリーゴーラウンドは彼から見れば静止している。A君は地上にいて,B君を見ているとする。メリーゴーラウンドの半径方向に線をひいて,B君は質量mの物体をこの線に沿って半径方向に動かすとする。そのためには横向きの力が必要であることを示そう。その物体の角運動量に着目すればよいのである。いつでも同じ角速度ωで回転している物体の角運動量L

  Lmυrrmωr2

である。だから物体が中心に近いと,角運動量は小さく,それを外のほうにもっていって,rを大きくすると,mの角運動量は大きくなる。だからこの物体を半径方向に動かすためには,トルクをはたらかせなければならない(メリーゴーラウンドの半径に沿って歩くには,身体を傾けて横向きに力を出さなければならない)。

必要なトルクは,mが半径方向に動くときにLが時間的に変化する割合である。mが半径方向だけに動くとすると,ωは一定だから,トルクは

図W

 

であって,このFcが転向力である。われわれが求めたいのは,mυrdr/dの速さで動かすのに,B君がどれだけ横の力を出さなければならないかということである。これは,Fc2mωυrである。

 

[回転円盤の上で円周方向に動く場合(図T(b))] 1つの物体が円の周に沿って一定の速さで動いているときにもコリオリの力がはたらく。B君からみて,円周上の速度はυBである。一方A君からみると,mはメリーゴーラウンドといっしょに動いているのだから,円周上の速度は,υA=υB+ωrである。すなわち,υtによる遠心力は,mυt2/rであって,これは現実の力である。A君の立場からいうと,この向心力は3つの部分からなる。それは次のように書ける。

  Fr(mυA2/r)(mυB2/r)2mυBω+mω2r

ここで,FrはB君が感じる力である。B君は第1項を感じるだろうか。「感じます」とB君はいうだろう。「私が回転していなかったとしても,円に沿ってυBの速度で走ると,遠心力はあるはずです」。これは,B君が感じる遠心力であって,回転とは関係がない。このほかに,メリーゴーラウンドにたいして静止しているものについても,別の向心力がはたらくことが,B君には理解できる。これが第3項である。しかし,そのほかに第2項があって,それは2mυBωである。速度が半径方向のときには,転向力Fはそれに垂直であるが,いまの場合には速度が半径方向に垂直で,力が半径方向なのである。転向力は速度の方向がどうであっても,それに対していつも直角であり,その大きさは2mωυである。

図X

 

 [回転の中心を通る場合(図T(c))] 転向力は中心でもはたらいているのである。地上に立っているA君の慣性系から見て,中心のところで何が起こっているかを調べれば,この力を理解しやすい。図Yに,mの3つの位置を順々に示してある。中心を通る時刻をt0とする。メリーゴーラウンドは回転しているのだから,mの運動は直線ではなく,t0でメリーゴーラウンドの直径に接する曲線である。mが曲線の上を動くためには,絶対空間でそれに加速度を与える力がなければならない。これが転向力である。

図Y

 

 [鉛直方向の転向力] 簡単のために,赤道でものを落下させる場合を考えてみる。図Zは,地球の赤道面での断面である。やぐらを建てて,ものを落としたとすると,ものは,自転の向きに曲がって落下する(落下中に地球が動いてしまうような見方をすると,この反対の間違った結果となる)。

図Z

 

地衡風

 気圧傾度力と転向力とがつり合って,低圧側を左に見て等圧線に平行に吹く定常な風を地衡風という。地衡風は自由大気(摩擦層は普通,地面より高さ1kmぐらいまで)中で等圧線が直線でかつ平行な場合に吹く風であるが,実際の場合は等圧線が曲率をもっていても,曲率が小さい場合は,自由大気中では風は近似的に地衡風で表される。特に,大気の大規模な流れでは等圧線の曲率が小さく,またほとんど水平であって,等圧線は部分的には直線とみなせるから,近似的に地衡風とみなしてよい。

 下図において,面EFGHに加わる力はpSで,面ABCDに加わる力は (pΔp)Sである。結局,空気塊はSΔpの力で右側から左側へ,すなわち負の向きに押される。一方,この空気塊が速度υで動いているならば,空気の密度をρとするとき,これにはたらく転向力の大きさは,ρSΔl×2ωsinψ・υ(ωは地球の回転角速度,ψは緯度,ρSΔlは空気塊の質量)で与えられる。気圧傾度力と転向力がつり合って地衡風が吹いているのであるから,これを地衡風方程式という。

この式から明らかなように,地衝風速は緯度の正弦と空気密度とに反比例し気圧傾度に比例する。したがって,気圧傾度が同じであれば密度の小さい高空にいくほど,また低緯度になるほど地衡風速は大きくなる。また,気圧傾度に比例することから等圧線の間隔が狭いほど風が強いことがわかる。

気圧傾度力

 

地上の風

陸上と海上での地上風の比較

(気圧傾度力が同じ場合)

 

摩擦力

風速

転向力

θ

陸上

海上

 

 地面付近で,直線状等圧線で定常な風が吹いている場合には地衡風の向きからはずれて,実際には風向と等圧線とのなす角度は2035°で,風速も地衡風速よりはずっと小さい。これは地面と空気の間に摩擦力がはたらくためである。

転向力は北半球では,運動方向に対して右向きにはたらく。したがって,風はまず気圧傾度の方向に吹きはじめようとするが,同時に転向力がはたらいて,しだいに右へ右へと向きを変える。摩擦のはたらく層では,転向力のほかに,地表面の影響による層全体にはたらく摩擦力を考えなければならない。摩擦力としては,空気が地球の表面に沿って運動するとき,空気と地球の界面で起こる表面摩擦だけでなく,運動している気層中に無数の小さな渦動が発生し,その垂直運動のため上下の気層間で空気の混合が起こり,運動量の交換が行われることにより,流れの速い上の気層はひき止められ,流れの遅い下の気層はひきずられることに由来する流体摩擦も同時に考えなければならない。このようにして,地表面との摩擦の影響は,高さ1kmぐらいにまで及ぶのである。結局,空気塊には気圧傾度力と転向力および摩擦力がはたらき,これら3つの力がつり合って定常な風が吹いていることになる。したがって,風は等圧線にθの角度をなして低圧側に向かって吹くわけである。普通,地面付近ではθは2535°を示すが,摩擦力が大きいほど大きくなるから,陸上のほうが海上より大きい。また上空にいくにしたがってθは小さくなり,摩擦層の上限(地上約1km)では定常な風は等圧線に平行に吹くことになる。

 

古典的大循環論

大循環のモデル

 

古典的大循環論は,ハドレー(Hadley)によって提出されて以来,1941年のロスビー(Rossby)まで継続・発展された。この理論では,まず大循環の原動力は赤道付近と両極との間に存在する温度差であると考える。すなわち,北半球についていうと,赤道付近で暖められた空気は上昇し,上層において北上し,極で冷やされた空気は下降気流となって地表に達し,ここから地表に沿って赤道方向に南下し,経線方向の対流的な鉛直循環が起こる。ハドレーは循環をただ1個と考えたが,後に経線方向の気圧分布が観測されると図のようなモデルが考えられるようになった

 すなわち,赤道から北上する空気の流れは地球自転による転向力によって右向きにそれていき,西風成分が強くなり,北向きの成分はだんだん小さくなる。そして,亜熱帯付近の上空では北向きの風速成分は0となって,ここに空気がたまって高圧部を形成する。そこで下降して,再び赤道に向かう。この空気の流れも,また転向力をうけて東風になる。これが北半球で見られる北東貿易風であり,以上を貿易風循環とよんでいる。なお,亜熱帯で下降した空気の一部は,北上して偏西風帯を形成する。一方,北極では,冷却によって下降した空気が南下し偏東風帯をつくるが,これが偏西風帯と接触するところでは寒帯前線をつくる。そこで上昇気流となり,北極からきた空気は,上層で北上して,再び北極にもどり循環が成立する。また,偏西風帯の空気は,寒帯前線で上昇し,上層を南下して,亜熱帯高圧部で下降するという循環ができる。こうして,3つの循環細胞ができるが,この理論に対しては次のような難点を指摘することができる。

@ 上層の風はほぼ地衡風に近く,等圧線に平行な流れとなるはずである。ところが,等圧線は地球を東西に一周するともとにもどるから,空気も経線の方向には運ばれない。したがって,エネルギーも運ばれないことになる。

A         熱帯細胞を例にとってみると,海上での実際の温度は南北であまり違わないし,赤道収束帯では,雲のために比較的低温であり,循環を起こすのに好都合なように,赤道が暖かく亜熱帯高圧部で冷たいということはない。上層の構造もそうはなっていない。

B 亜熱帯高圧部では北向きの風速が0になるといっても,西風の風速は0にはならないから,下降してきても西風のはずであり実際の現象とはくい違う。

C 偏西風帯上層に南向きの循環があれば,転向力により東風になるか,少なくとも偏西風は下層ほど強いはずであるが,実際には高層ほど偏西風が強くなっている。

D 赤道上の西風帯や,その上空で起こる強い東風などについての説明ができない。

E 赤道と極との温度差は,3060℃であり,その距離は1万kmもあるから,温度傾度としては1000kmについて36℃であるのに対して,鉛直方向には,1kmについて約6℃の差がある。したがって,後者は1000倍も大きいのであるが,この点に関しての説明がなされていない

 

参考気球による大空の探検

1804年  フランス人ゲーリュサックは,すでに発見されていた水素を気球につめて大空高く舞い上がり,高度7000mに達した最初の人である。

1862年  グレーシャーとその助手のコックスウェルは,気球で高空探検を試み11000mまで達した。しかし,高空の不案内から,空気の希薄による酸素の欠乏とせまりくる寒さの危険から上昇をあきらめ,下降するために気球の水素ガス放出弁を開く綱を引いたが,綱がもつれて弁は開かず,グレーシャーは気絶した。コックスウェルは,寒さと呼吸困難な状況の中で,歯で綱をかみ切り,水素放出に成功し無事帰還することができた。

1897年  アウグスト・アンドレーは,ノルウェーのスピッツベルゲンから北極をこえてアラスカに出るつもりで上昇したが,そのまま行方不明となり,1930年の北極探検隊によって,その凍死体と日記・器械類が発見された。

1957年  アメリカのシモンズ少佐が,30900mの気球最高記録を達成した。

 

偏西風波動

 

 上層の気象観測がますます密になると,上層大気の運動もしだいに明らかになってきた。その結果,現在では,大気循環について上図のような模型が考えられている。ハドレ一に基礎をおく古典的な循環模型では,上に述べたいくつかの難点のほか,熱量の輸送という観点からの説明がうまくできなかった。赤道で暖められた大気が極地帯に流れ込む循環で単純に説明できればよいが,現実は3つの循環に分裂してしまっている。赤道地帯においてはハドレー循環によって説明できるが,温帯地帯はハドレー循環によって必ずしも熱量の移動が説明できない。

従来は鉛直断面内での対流と熱輸送,およびその結果としての偏西風を考えてきた。しかし,19491954年に発表されたミンツ(Y.Mintz)やスタール(X.P.starr)の研究によって,偏西風帯内に存在する波長数千kmの波動が温帯での熱量の輸送に重要な役割を果たしていることが明瞭になってきた。すなわち,中緯度地帯の赤道よりの部分は,受けとる熱のほうが失う熱より多いから,温度がどんどん上がり,極よりの部分はその反対に温度が下がっていく。その結果,大気上層の東向きの流れは強まっていき,ある限度をこえると,偏西風の流れは南北に大きな波動を起こす。波動によって生じた気圧の谷の東側では南西の風,西側では北風となり,ともに暖かい空気,冷たい空気を南北に移動させる。つまり,気温の温度差が限度をこえると大気は波動を起こして温度差をなくそうとする。これが偏西風の波動で,従来,鉛直断面内で解決しようとしてできなかった大気循環の説明を,偏西風波動という水平方向の波動によって説明しようとするものである。

 

 

200hPaの高度を浮遊する気球の軌跡

 

 ジェット気流を空間的に見ると蛇行する川のように見える。図はアメリカのゴースト計画により,高度約12km付近を漂流するように設計された気球をニュージーランドのクライストチャーチから打ち上げ(1966年3月),人工衛星で追跡して得られた気球の軌跡である。この図から,気球が波打ちながら南半球の上空を西から東へ回っている様子がわかる。この流れを平均すると,ジェット気流に似た軌跡になる。

 

ジェット気流

 中緯度の偏西風帯には,2種類のジェット気流が存在することが知られている。その1つは寒帯前線ジェット気流といわれるもので,高さ810km付近で風速が最大になっている。このジェット気流は寒帯前線をともなうのが普通であり,寒帯前線の移動にともなって時間的にも空間的にも位置の変動が激しい。さらに,日本付近やアメリカ東岸のように,大陸の東岸では低緯度へ南下している。

 もう一方のジェット気流は,亜熱帯ジェット気流といわれるもので,これは寒帯前線ジェット気流と異なり,緯度30°あたりを帯状に地球をとり巻いていて,あまり蛇行しない準定常な流れである。その中心は高さ1012kmにあって,寒帯前線ジェット気流にくらべてやや高いところを流れている。なお,このジェット気流は前線をともなわないのが普通であり,このことが寒帯前線ジェット気流にくらべて,その位置の変動が小さい理由でもあろう。

 

また,亜熱帯ジェット気流は緯度30°付近にあり,大陸の東岸ではやや北上し,南下してきた寒帯前線ジェット気流と合流して風速が著しく大きくなる。日本付近上空では,冬季間100/sをこえる風速が観測されることも珍しくない。

 

発展 高層天気図

[等圧面等高線]かつては,高層天気図も地上天気図と同様に等高面(水平面)上の等圧線で表していたこともある(図a)が,現在では,等圧面上の等高線で表されている(図b)。正式の高層天気図には,等圧面上の気温分布も等温線で示されている。

 

 

[等圧面の高さ]現在,国際的な協定で選ばれている等圧面は,1000850700500300200l00hPaなどの面であり,そのおよその高さは下の表のとおりである。

等圧面のおよその高さ

1000hPa

150m

300hPa

9000m

850

1500

200

12000

700

3000

100

16000

500

5500

 

 

 

1000hPa面は海面に近いので,その等高線の状態は地上天気図の等圧線の状態ときわめて類似し,地上天気図の代用となる。850hPa面は,地表の摩擦や熱の影響がなくなる最下層に相当するもので,前線の解析に重要である。地上ではあまり明瞭でない前線でもはっきり現れるため,雨の予報には欠かせない。700hPa面は,約3000mの高さに相当し,天気予報にとって最もたいせつな雲や雨が生成されやすい高さである。500hPa面は対流圏のほぼ中間の高さで,対流圏の平均的な様子を示してくれる。300hPa面は対流圏上部,200hPa面は成層圏下部を表す高さで,ジェット機の航行のためにも必要なレベルである。100hPa面は成層圏の気象情報を得るために必要な面といえる。

 各等圧面天気図には,実線で60mごとの等高線,破線で6℃ごと,必要に応じて3℃ごとの等温線がひかれている。300hPa天気図には,実線で120mごとの等高線,破線で20ノット(約10m/s)ごとの等風速線がかかれ,気温分布は6℃ごとの数字の配列で示してある。

 

[500hPa等圧面天気図] 北緯30°〜60°の中緯度帯での500hPa等圧面の等高線は南北に波打つ波形を示す。風は等高線に平行に,等高線の密なところほど強く吹いている。すなわち,この高度での風は地衡風となっている。風は等高線に平行に南北に波うちながら西から東へ吹いていることになる。これが偏西風波動である。波動が南に向かっている部分を気圧の谷という。冬型の気圧配置のとき,日本付近の上層は気圧の谷になっている。

 

季節風

 1年のうち決まった季節に,規則的かつ持続的に吹く風を季節風という。英語でモンスーン(Monsoon)というが,その語源はアラビア語のMausim(季節)である。季節風の顕著な地域としてはインド,日本,東南アジアなどが知られている。日本付近の季節風の特徴は,次のようである。

 

[冬 季] 冬季には寒冷な大陸でできたシベリア高気圧から,日本の北東洋上に発達した低気圧に向かって,日本では北西の強い季節風が吹く。風力は6〜8に達することもある。この風は,日本海の水蒸気を運んで日本海側に雪をもたらし,乾燥した風が太平洋側に吹きぬけると太平洋側に快晴とからっ風をもたらす。また,東シナ海・台湾・南シナ海では,高気圧の南東端にあたっているため北東季節風となる。台湾の北東岸やフィリピンの北東岸は,山岳地帯がせまっているので,不安定になった空気が雨を降らせ,冬の雨期をつくっている。冬の季節風の最盛期は,12〜3月である。

 

[夏 季] 夏季には発達してきた小笠原高気圧から吹き出す南東〜南西の南寄りの風が吹く。そのため,気温の高い湿った空気が流れ込むことにより,むし暑い日本の夏となる。東シナ海や日本付近では風力は2〜4で冬より弱い。東南アジアから南シナ海にかけては,インドの場合と同じように南東貿易風の侵入による南西季節風で,風力は3〜5となる。夏の季節風は6〜8月が普通である。

 

局地風

 海陸の分布や地形の影響などによって,ごく狭い範囲に吹く特殊な風を局地風とよんでいる。海陸風・山谷風・フェーンなどはこれにあたる。

 

[海陸風]  昼は陸のほうが海にくらべて速く暖まり,夜は陸のほうが海にくらベて速く冷える。このような海と陸の温度差によって,その上方の大気に気圧差を生じることから,昼は海から陸へ向かう海風が発達し,夜は陸から海に向かう陸風が発達する。このような海風(うみかぜ)と陸風(りくかぜ)をまとめて海陸風(かいりくふう)という。海陸風は比較的弱い風のため,季節風,低気圧,高気圧などにより風が強いときはほとんど目だたない。

 

[山谷風]  やまたにかぜという。山は,夜間の放射で頂上の部分は谷の部分にくらべて冷えるので,その上の空気も冷えて,谷へ向かって流れ下り山風となる。昼の間は日射によって山腹が暖まるので,上昇気流が生じ,谷から山頂に向かって谷風となる。

 

[海風・山風と地衡風とコリオリの影響の時定数]  海風について風向と気圧との関係をみると,日中の陸地は気温が上がり,空気の密度が小さくなり,低気圧となる。この低気圧に向かって海から流れ込んでくるのが海風であって流れの方向は気圧こう配の方向である。海風・山風のような局地風の場合には,なぜ地衡風のように,気圧こう配と直角に風が吹かないのであろうか。これは,地衡風となるにはある程度の時間を必要とするからである。気圧こう配が発生すると,気圧傾度力が生じるが,これによる空気の運動の向きは力の向きである。時間が経過して,空気の運動の速度が大きくなってからコリオリの効果が現れる。このために必要な時間(時定数)は1日くらいである。したがって,日変化するような気圧変化に対してはコリオリの効果は現れない。

 

気団

 気団という概念は,1928年に,ノルウェー学派のベルシェロン(T.Bergeron)によって気象学に導入された。一般に,大気中の気象要素,特に気温や水蒸気量の傾度は前線帯および前線で大きく,その他の場所では割合に小さい。このように,物理的性質が水平方向に割合に一様な,広大な空気の塊りが気団であり,相異なる気団の境界が前線帯である。

 気団は広い範囲にわたって一様な地面または海面に,大気が長時間にわたって接触し,熱や水蒸気の交換を行うことによって生成される。

 大きい高気圧の域内で気団が発生するのは,そこでは割合に風が弱く,下降気流があって空気が四方に広がっているため,気温や湿度の傾度がしだいに小さくなり,一様になる傾向があるからである。これに反して,低気圧域内では空気が四方から吹き込んでおり,高緯度の冷たい空気と低緯度の暖かい空気が集まってきて気温や湿度の傾度が大きくなるため気団ができない。気団は高緯度地方(極および寒帯)と低緯度地方(熱帯および赤道)の海面,雪・水面または砂漠上でできるが,そこでは広大な面積にわたって気温や湿度が一様であって,気団の生成に好都合なためである。

 気団はその発源地とその気団が発生した場所から移動するときの変質のしかたとによって表のように分類される。

 

 

前線帯と前線

前線および前線面(前面)の概念は,温帯低気圧の研究に関連して,1918年にノルウェー学派のビヤークネス(Bjerknes)によって初めて導入され,気象学に一大転機をもたらした。当時,自由大気中の観測がなかったが,海面天気図を解析した結果,温帯低気圧中で空気の密度,気温・露点・風向・風速などの気象要素の分布が一様でなく,冷たい空気が暖かい空気の下にゆるやかな角度をなしてもぐり込んでいて,その境界面を境として各種の気象要素が不連続的に分布していることを見いだしたのである。そこで密度(したがって気温)の異なる2つの気団を分離する傾斜した面または転移層を前線面(前面)と名づけた。前線面と前線とをあわせてフロントまたは前線とよぶことも多い。前線はいうまでもなく幾何学的な線ではなくて,普通,数kmの幅がある。この幅が数十km程度のとき,これを前線帯という。気団・前線帯・前線はいずれも静止したものではなく,発生すると移動して他の場所に移っていくが,それらが発生しやすい場所はほぼ決まっている。寒帯前線帯は寒帯気団と熱帯気団の境界にできる前線帯であり,北極前線帯は中緯度の寒帯気団と北極地方の極気団との境界にできる前線帯であって,およそ海陸の境界に位置している。これらの前線帯にできる前線が,それぞれ寒帯前線および北極前線である。中緯度地方の天候を支配する温帯低気圧は,寒帯前線上に発生した波動擾乱である。

 

[温暖前線]  冷たい空気の上に暖かい空気が押し上がって進むとき,その境界面と地面との交線を温暖前線という。温暖前線にともなう雨は持続性で雨量も多い。雨域は主に前線の前で,前線通過後は気温が上昇する。前線面の傾斜は1/2001/300とゆるやかである。

図T 前線帯の分布

 

[寒冷前線]  冷たい空気が暖かい空気を強制的に押し上げながら突進する場合が寒冷前線である。寒冷前線はくさび形をしていて,その傾斜は温暖前線にくらべ急で,その進行速度も一般に温暖前線より大きく,前面の暖気は急激に押し上げられるので,厚い積乱雲を形成し,暗灰色のものすごい雲堤をなして進んでくる。雨はしゅう雨性で,前線通過後,気温が下がり,急激に移動する場合は雷雨,突風をともなう。前線面の傾斜は1/251/100と温暖前線にくらべて急である。

図U 閉塞前線の型

 

 

[閉塞前線]  低気圧がしだいに発達し最盛期に達すると,中心付近では寒冷前線が温暖前線に追いつき,暖気を地上から押し上げて冷気どうしが接触するようになる。このようにしてできた前線が閉塞前線である。この場合,後側の冷気のほうがより冷たいときは寒冷前線型閉塞前線(図U(a))といい,前側の冷気がより冷たいときは温暖前線型閉塞前線(図U(b))という。

 

 [停滞前線]  暖い空気と冷たい空気の勢力がほぼ等しいとき,前線はほとんど動

かない。このような前線を停滞前線といい,この前線上に低気圧性擾乱がしばしば発生する。6月初めから7月中旬頃まで,日本の南岸に停滞する梅雨前線はこれである。

 

温帯低気圧

 低気圧には,熱帯地方で発生する熱帯低気圧とそれ以外の地方で発生する温帯低気圧があり,普通,低気圧という場合は温帯低気圧をさす場合が多い。低気圧には,まわりから風が吹き込んで中心付近に空気がたまり,上昇気流となって上空に向かう。地上から吹き込む気流よりも上空で発散する気流のほうが活発な場合は,上昇気流が盛んで,低気圧は発達する。反対に,上空の空気の発散量が少なく,地上の吹き込み量のほうが多い場合は,気圧の低い部分が薄められて,低気圧は衰弱する。

図T 温帯低気圧の構造

 

[温帯低気圧の成因]  南北方向に気温傾度が大きいと,地表面付近では気圧の南北差がなくても,圏界面付近では気圧の南北差が大きく,強い偏西風が吹く。この偏西風の速さが高さとともに増す割合がある程度以上になると,波長(気圧の谷から谷までの距離)が数千kmもある波動は不安定となる。すなわち,初めは南北への振幅が小さく,弱かった波動が時間とともに急激に強くなり,谷はずっと南へのびてくる。それにともなって,地上天気図に見る低気圧の中心の気圧もどんどん低くなる。このことを,次の図Uから考えてみる。空気の流れは南に大きく曲がっていて,強い気圧の谷を表しており,その東側の等温線が北にはり出している。気圧の谷の前面には南西からの暖かい風が吹き込んでいるので気温が高く,気圧の谷の後面には北西からの気流が流れ込んでいるので気温が低い。気温が高ければ空気の密度は小さく,上層の気圧の谷の東側に地上の低気圧の中心が位置することになる。気圧の谷の東側に上昇気流,南側に下降気流をともなっているので.気圧の谷の東側の対流圏下層では水平の気流が収束し,上層では水平な気流が発散している。対流圏の中央部では収束も発散もないが,もちろん上昇気流は存在し,この上昇気流が天気を悪化させることになる。

 

[温帯低気圧のエネルギー]  かりに低気圧の直径を4000kmとすると,対流圏の高さの低気圧内に含まれる空気の質量は80兆トンとなる。これだけの巨体を動かすエネルギーについては,次のように考えることができる。次の図V(a)のように,密度の違う空気が垂直に立った仕切りを境にして並んでいるとしよう。この境界をとりはずすと,図V(b)のように重い空気は軽い空気の下にもぐり込み,軽い空気は重い空気の上に重なっていく。もし,空気が混合しなければ図V(c)のように重い空気は軽い空気の下になって安定する。図V(c)は図V(a)にくらべて,重い空気はすべて下に軽い空気はすべて上にあり,位置エネルギーは小さい。この図V(a)と図V(c)の位置エネルギーの差が運動エネルギーとなる。

実際には,重い空気は極地方の寒冷な空気で,軽い空気は熱帯地方の温暖な空気と考えればよい。そのほか,上昇気流における水蒸気の凝結によって放出される潜熱も,温帯低気圧のエネルギー源となっている。図V(c)の状態になって大気が静止の状態となると,もはや運動エネルギーに変わるべき位置エネルギーはなくなり低気圧は消滅する。低気圧が発達・持続していくためには,暖気の補給または寒気の補給が次々に行われることが必要である。

図V 温帯低気圧と位置エネルギー

 

温帯低気圧の一生

 天気図には,低気圧と前線がいろいろな発達の段階で現れている場合が多い。これは,温帯低気圧が発生し,発達しながら,天気図上を西から東へ移動しているためである。この発達から消滅までを,温帯低気圧の一生ともいう。

温帯低気圧の一生を図の()()に基づいて説明すると次のようになる。

() 温帯低気圧は前線上に発達する。

() 前線面で寒気図・暖気団の風向・風力の違いから波動を生ずる。この波動は 渦を発生し,前線に沿って東進しながら発達する。

() 温帯低気圧の南側の暖気は低圧部を反時計回り(北半球)に巻き込むようにしながら北側の寒気の上へ上昇し,寒気は地上を南下し,暖気を押し上げる。そのため,低気圧の南東側に温暖前線,南西側に寒冷前線が形成される。

() 寒冷前線は温暖前線にくらべて東進のスピードが大きいので,暖気の範囲がしだいにせばめられる。

() ついには寒冷前線が温暖前線に追いつき閉塞前線となる。

() 中心付近の暖気は上空に押し上げられ,低気圧の活動は急速に衰えて消滅す る。

温帯低気圧の一生

 

熱帯低気圧

 緯度5°〜25°の赤道前線上に発生する低気圧を熱帯低気圧という。熱帯低気圧は,寒帯や温帯に発生する温帯低気圧とはその性質が違う。パルメンによると(1948),熱帯低気圧は表面水温が2627℃以上の赤道からはずれた海面上でだけ発生する。南大西洋では発生せず太平洋東部で発生数が少ないのは,これらの海面では水温が低いからである。北半球では6〜10月に多く,最盛期は9月であるが,南半球では11〜5月に多く,最盛期は2月である。温帯低気圧は冬〜春にかけてよく発達するが,熱帯低気圧は夏〜秋にかけて活動期に入る。

 熱帯低気圧は,暴風の程度によって次のように分類できる。熱帯性擾乱,熱帯性低気圧(等圧線は閉じており風力は6以下),熱帯性暴風雨(等圧線は閉じており風力は7以上のところがある),ハリケーンまたは台風(風力12以上のところがある)である。また,熱帯低気圧は発生する地方により,特別の名がついている。すなわち,南洋や南シナ海に発生するものは台風,メキシコ湾やカリブ海に発生するものはハリケーン,北インド洋方面(特にベンガル湾)に発生するものはサイクロンとよんでいる。

 

台風

 熱帯低気圧のうちで,南洋方面に発生して中国・日本・フィリピンなどを襲う特に強烈な暴風を台風というが,わが国では最大風速が34ノット(≒17/s)以上のものに対して名づけている。台風の等圧線はほぼ円形に近く,気圧傾度が非常に大きい。したがって,中心気圧が著しく低い割に,その大きさは温帯低気圧にくらべて小さいのが普通である。台風の発生数の順は8月,9月,7月,10月,11月となって,8月と9月は平均6個ぐらい発生する。

 

表T 台風と温帯低気圧の比較

 

[台風の構造]  普通,台風の中心部には,半径数十kmにわたって風がほとんどなく雲の少ない区域がある。これを台風の目という。その直径は日本付近では20kmほどである。台風の等圧線はほぼ円形で,中心に近いほど等圧線が混んでいて中心付近では気圧傾度が非常に大きい。中心付近では風が強いので,渦巻きによる遠心力が強大となるため,これに抗して中心に向かって空気を吹き込もうとする気圧傾度力が遠心力とつり合ってしまって(実際は転向力と遠心力の和が気圧傾度力とつり合うのであるが,中心付近では遠心力にくらべて転向力はかなり小さい),それより内側へは空気が流入できなくなることが台風の目のできる原因と思われる。

 台風の目は,発生期には比較的大きく,40kmぐらいあるが,一般に衰弱期にははっきりしなくなる。台風の目の外側には入道雲がそびえ立ち,風と雨が強いが,台風の目の中では下降気流があって,雲もなくなり風も弱い。また,台風は大雨をともなうことが多いが,台風の雨はしゅう雨性の降り方をする点で温帯低気圧の場合と異なる。これは台風にともなう赤道気団が高温多湿で成層が不安定なためと思われる。台風の目の外では中心に近いほど雨は強いが,降雨域は必ずしも中心に関して対称ではない。

 

[台風の大きさとエネルギー]  台風の大きさを表すのに一番外側の閉じた等圧線の半径をとるとすれば,半径300km前後のものが一番多く,以前はこれは新聞などで中型(B級)台風とよんできた。しかし,近年では台風をその強さ,および大きさで,それぞれ表U,表Vのように階級分けしている。

 普通,台風は半径数百km,高さ約10kmの範囲で強風が吹きあれている。このエネルギーはばく大なもので,平均的な台風で1018ジュール程度の運動エネルギーをもっているといわれる。水素爆弾1個のエネルギーは約1016ジュールで,これは長崎・広島に投下された原子爆弾の1000倍に相当する。したがって,台風のもつ運動エネルギーは長崎・広島級の原子爆弾10万個分に相当する。地震のエネルギーと比較してみると,マグニチュード7.9の関東大地震(6×1016ジュール)の約17倍に相当する。このばく大なエネルギーは,台風域内で水蒸気が凝結し,雲粒となるとき放出される潜熱が蓄積されたものである。

 

 

 


 

 








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