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C 窒素を含む芳香族化合物
芳香族ニトロ化合物
アニリン
►アニリン
無色の液体。融点−6°C,沸点185°C,比重1.03で,有機溶媒に易溶だが水に
はあまり溶けない。有毒である。弱い塩基性を示す。靴墨,香料,染料などの原
料に用いられる。
ニトロベンゼンを,スズまたは鉄と塩酸を加えて還元すると得られる。
2C6H5NO2+3Sn+14HCl→2C6H5NH3Cl+3SnCl4+4H2O
C6H5NH3Cl+NaOH→C6H5NH2+NaCl+H2O
そのほか,ニトロベンゼンの水素による接触還元や,フェノールのアミノ化法な
どの工業的合成法もある。
C6H5NO2+3H2→C6H5NH2+2H2O
C6H5OH+NH3→C6H5NH2+H2O
►アミン
アンモニアの水素原子を炭化水素基で置換した化合物で,置換基の数により,第
一級,第二級,第三級アミンという。第一級アミンはアミノ化合物,第二級アミン
はイミノ化合物ともいう。
脂肪族アミンの低位のものはアンモニア臭をもつ気体または液体で,ずっと高位
のものは無臭の固体である。芳香族アミンは,一般に水に難溶の液体または固体で,
特有の臭気がある。
アミンは代表的な有機塩基で,アンモニアと性質がよく似ている。脂肪族アミン
の塩基性はアンモニアよりやや強いが,芳香族アミンでは非常に弱い。
|
アミンの性質 |
|||||
|
名 称 |
示 性 式 |
融点〔°C〕 |
沸点〔°C〕 |
比重 |
pKb |
|
アンモニア |
NH3 |
−78 |
−33 |
0.82 |
4.76 |
|
メチルアミン |
CH3NH2 |
−93 |
−6 |
0.70 |
3.36 |
|
ジメチルアミン |
(CH3)2NH |
−93 |
7
|
0.68 |
3.23 |
|
トリメチルアミン |
(CH3)3N |
−117 |
3
|
0.67 |
4.20 |
|
アリルアミン |
CH2=CHCH2NH2 |
|
57
|
0.74 |
4.24 |
|
ベンジルアミン |
C6H5CH2NH2 |
|
185
|
0.98 |
4.65 |
|
アニリン |
C6H5NH2 |
−6 |
185
|
1.03 |
9.35 |
|
メチルアニリン |
C6H5NHCH3
|
−57 |
196
|
0.99 |
9.60 |
|
ジメチルアニリン |
C6H5N(CH3)2 |
2
|
194
|
0.96 |
9.62 |
参考 アゾ化合物
►ジアゾ化
芳香族第一級アミンと亜硝酸の反応により,-N2+をもつジアゾ化合物をつくる
反応をいう。アミンを塩の形,または薄い酸に溶かして懸濁し,亜硝酸ナトリウム
を加えて冷やしながら反応させるのが一般的な方法である。
RNH2+NaNO2+2H+→RN2++Na++2H2O
►カップリング(ジアゾカップリング)
芳香族ジアゾニウム化合物R-N2+X-が,ある種の化合物H-R¢と容易に反応し
て,アゾ化合物R-N=N-R¢を生成するとき,この反応をカップリングまたは
ジアゾカップリングという。
R-N2++H-R′→R-N=N-R′+H+
ジアゾ化合物をつくるアミンR-NH2をジアゾ成分,カップリングされる化合物
H-R′をカップリング成分という。カップリング試薬には,芳香族アミン,芳香族
オキシ化合物などがある。
►アゾ化合物
アゾ基-N=N-をもつ化合物をいう。アゾ化合物はアゾベンゼンの誘導体が多い。
アゾ基は芳香族と結合して強力な発色団となり,アゾ化合物は,黄橙,赤などの色
をもっている。普通の芳香族アゾ化合物はすべて結晶である。-NH2,-OH,-SO3H
などの置換基をもつアゾ化合物は.アゾ染料として使われている。

メチルオレンジは,酸性ではH+が付加して,次のように変色し赤色となる。
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メチルオレンジの発色はアゾ基によるものであるが,酸性ではベンゼン環がキノン
型構造
をとり,そのため赤色となる。このように発色の原因となる基を
発色団といい,発色団は特有の波長の光を吸収して,その補色が現れる。食品用の
アゾ色素を以下に示す。



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