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D 化学反応式
化学変化と物理変化
化学反応式
►化学反応式
両辺を結ぶ記号は,(→)を用いるので,一見,質量保存の法則を表す意義が失われて
いるように見えるが,化学式の係数で両辺の各原子の数が等しくなるようにしている
ので,両辺の質量の総和が等しくなり,本来の意味は保存されている。化学反応式は,
反応が始まる最初の物質種の量と反応が終わった後の最後の物質種の量との量的関係
を示すものであって,反応の途中の様子は一切省かれている。
イオン反応式
►イオン反応式
イオン反応式は,反応の実質が何かを示そうとするものである。そのため,反応
に関与しない部分(イオン)は書かない。
亜鉛や鉄が強酸と反応して水素を発生するのは,強酸中にH+が生成しており,
このH+に亜鉛や鉄が電子を与えてH2にするからである。当然,金属はZn2+ある
いはFe2+に変わる。したがって,H+が存在することが重要なのであって,酸の陰
イオンが何であるか,すなわち酸の種類はこの場合関与しない。
Zn+2H+→Zn2++H2
Fe+2H+→Fe2++H2
塩酸に水酸化ナトリウムを加えて中和反応させるとき,化学反応式では,次のよ
うに書く。
HCl+NaOH→NaCl+H2O
ところが水溶液中では,HClは(H++Cl−),NaOHは(Na++OH−),NaClは(Na+
+Cl−)のように溶けて電離する。したがって,中和反応の本質は,酸性を示すH+
と,アルカリ性を示すOH−とが,中性のH2Oになる変化だけであるので,イオン
反応式は,
H++OH−→H2O
となる。