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資料12 緩衝液と酸塩基指示薬

 

酸塩基指示薬

pH指示薬,中和の指示薬,水素イオン濃度指示薬等とも呼ばれる。主なものの変色域と調整法を次に示した。

(1) チモールブルー(略号TB):赤1.22.88.09.6青;0.10g95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3とする。

(2) ブロモフェノールブルー(略号BPB):黄3.04.6青紫;0.01g95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3とする。

(3) メチルオレンジ(略号MO):赤3.14.4黄;0.10gを水に溶かして100cm3にする。

(4) メチルレッド(略号MR):赤4.26.2黄;0.20g95%エタノール90cm3に溶かし,水で100cm3にする。

(5) リトマス:赤4.58.3青;0.50g95%エタノール90cm3に溶かし,水で100cm3にする。

(6) ブロモチモールブルー(略号BTB):黄6.07.6青;0.10g95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3にする。

(7) フェノールレッド(略号PR):黄6.88.4赤;0.10g95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3にする。

(8) クレゾールレッド(略号CR):赤0.21.87.08.8赤;0.10g95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3にする。

(9)フェノールフタレイン(略号PP):無色8.09.8赤;1g95%エタノール90cm3に溶かし,水で100cm3にする。

(10) アリザリンエローGG(略号AY):黄10.012.1赤;0.10gを水に溶かして100cm3にする。

指示薬の呈色は,pHによりその構造が変化する為と考えられている。これは指示薬自身が弱酸や弱塩基であり,pHによって分子からイオンへ変化し,分子とイオンの濃度比で色相が変わる為と説明されている。例えば,指示薬を弱酸HAとすると,その電離は次式の様になる。

HA HA-

したがって,指示薬を酸に加えた時は,電離が抑制されてほぼ全部が分子HAとなり,分子の示す色(分子色)呈する事になる。これに塩基を加えていくと,まず酸が中和され,その後指示薬が中和されてA-が増えるので,イオンの示す色(イオン色)を呈する事になる。これを電離平衡で説明すると,平衡定数は次式で表される。

 

したがって,分子色とイオン色がほぼ等しくなる時の[H]が変色域の中央にくると考えられ,[H]の変化につれて分子色とイオン色の比も変化し,その比がある程度大きくなると肉眼でも色相の変化として認められる様になる。

チモールブルーの様に2段階に変色域をもつものは,構造が2段階で変化する為と考えられる。フェノールフタレインも二段階に変色し,強塩基性領域では再び無色となる。

 

 








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