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付録8 アルカンCnH2n+2の異性体
►アルカン
炭素と水素からなる脂肪族飽和炭化水素のことで,骨格は鎖状構造であり環状構
造は含まない。炭素原子間の結合は全て単結合で,炭素原子の残りの原子価は全て
水素原子で飽和されている。全ての脂肪族化合物の母体となる化合物で,一般式
CnH2n+2で表される。アルキル基-CnH2n+1と水素原子との化合物とみなされるので,
アルカンと呼ばれている。また,最も構造の簡単なアルカンはメタンであるので,
メタン系(メタン列)炭化水素と呼ばれたり,非常に反応性の小さい化合物で多くの
試薬に対して親和力を示さないのでパラフィンと呼ばれたりする。
アルカンの名称は,炭素原子数を示すギリシア語の数詞に,語尾アン(英語−ane)
を付けて命名する。ただし,C1〜C4のみに慣用名が用いられる。
沸点曲線で,炭素数の増加に伴い沸点が高くなるのは,ファンデルワールス
力が分子量の増加に伴い大きくなるためである。また,融点曲線では,炭素数が偶数
のとき比較的高くなっており,これは結晶形成と分子の対称性との関係によるものと
考えられている。
►アルカンの異性体
下表に,理論上考えられるアルカンの異性体の数を示した。これらの数だけ異
性体がすべて知られているわけではないが,炭素原子数の少ないものについては,
理論と同数の異性体が実際に知られている。
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アルカンの異性体数とその例 |
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名 称 |
分子式 |
炭素原子数 |
異性体の数 |
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メタン |
CH4 |
1 |
なし |
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エタン |
C2H6 |
2 |
なし |
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プロパン |
C3H8 |
3 |
なし |
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ブタン |
C4H10 |
4 |
2 |
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ペンタン |
C5H12 |
5 |
3 |
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ヘキサン |
C6H14 |
6 |
5 |
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へプタン |
C7H16 |
7 |
9 |
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オクタン |
C8H18 |
8 |
18 |
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ノナン |
C9H20 |
9 |
35 |
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デカン |
C10H22 |
10 |
75 |
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ウンデカン |
C11H24 |
11 |
159 |
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ドデカン |
C12H26 |
12 |
355 |
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トリデカン |
C13H28 |
13 |
802 |
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