トップ新編生物I 改訂版>第3部 遺伝>第2章 遺伝子と染色体E 遺伝子の組換え-染色体の乗換え

E 遺伝子の組換え-染色体の乗換え

 

連鎖と組換え

ベーツソンとパネットによって,連鎖と組換えが研究され,メンデルの法則に従わない結果が報告された(1905)F2の分離比を見ると,二遺伝子雑種の場合の9331とも違い,完全連鎖の場合の〔紫・長〕:〔赤・丸〕=31とも違う。つまり,ab/AB

という連鎖が一部やぶれて,F1の配偶子にAbaBという組み合わせのものが少し現れたと考えれば,この結果が説明できる。

もし,F1(ab/AB)より配偶子がABAbaBabn11nの比で生じるとすれば,

F2は次のようになる。

注意:遺伝子の表示のしかたは,次のような遺伝子学会の規約(1958)がある。遺伝子の式は分数の形とし,母方からの遺伝子を前または上に書く。1つの分数は1つの遺伝子群に対応する。異なる連鎖群はセミコロンをもって境にした別の分数とし,染色体の番号の順序に配列する。

またはa/a  

 

 

教科書では,この規約に基づく表記を検討したが,規則を覚える必要があったりするので,特別な配慮はしていない。

 

これをまとめると,

紫・長=3n24n2

1528

紫・丸=2n1

106

赤・長=2n1

117

赤・丸=n2

381

合計 =4n28n4

2132

そこで,F2の全個体数と組換えによって生じた個体数の比を求めると,

 

したがって,

  

 

n27.56n3.780    

  n8.03n=−0.47

ゆえに,n8と見なせるので,この場合の組換え価は,

 

組換え価

相同染色体相互の間における部分的交換の現象を乗換え,あるいは交さという。具体的には減数分裂の第一分裂前期に相同染色体が対合したときに,中央の2本がよじれて,その一部を交換することが多い。その結果として,連鎖している遺伝子の組合わせが変化し,遺伝子の組換えが生じる。また,組換えの生じる頻度を組換え価とよぶが,F1と劣性ホモの個体との検定交雑をして生じた子の形質を調べて,次式によって求めることができる。

 

 

 

 









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