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実験5〔探究活動〕 白血球の観察

教科書p.132  配当時間1時間

 

 

【指導目標】 生体防御に働く白血球を生きている状態で観察する。特に生体内

で細菌や異物を取り込む食作用のモデルとして,納豆菌などを与えて観察する。

<実験A> 納豆菌を食べる白血球−白血球の食作用の観察

【準備】 スライドガラス,カバーガラス,毛細ガラス管(ヘマトクリット管:医

療器具店から入手),専用パテ,ガラスカッター,遠心分離器,時計皿,新鮮な血

(ブタの血液は食肉市場から入手),納豆,酵母など

【準備上の留意点】 納豆菌は,教科書のように直接納豆から採取もできるが,

菌だけを効率よく採取するには,培養する。試験管の滅菌水中に納豆23粒を入

れて攪拌。この液を,コンソメスープを寒天で固めた培地(ペトリ皿中)に流す。1

2日で培地一面に納豆菌が繁殖。これを使う。

【方法上の留意点】 (1) スライドガラスに線状に納豆菌をつけるのは,あとの

検鏡時,菌の場所を探しやすく,白血球との関係もわかりやすくなるからである。

(2) 血液の分離は,血液を採取してパテで封じた毛細ガラス管を静置しておいても

できるが,2000回転/分で20分間程度遠心分離器にかけると早く分離できる。

(3) 白血球は,赤血球層のすぐ上のあたりに多くある。ガラスカッターで,毛細ガ

ラス管の白色層のすぐ下を傷つけてから折る。

(4) ガラスカッターで切った上部,すなわち白血球層と血しょうをいっしょにスライド

ガラスに吹き出す。ストローの先をつぶしたところにガラス管を挿し込んで吹き出

すなど工夫する。多少赤血球が混じってもよい。

(5) カバーガラスをかける。長時間観察するときは,周りをマニキュアで封じる。

(6) スライドガラスの納豆菌のついている線に沿って検鏡していく。納豆菌の近く

に白血球があれば,白血球の動きはゆっくりなので,しばらくじっと観察する。演

示実験で,顕微鏡に顕微鏡カメラを取りつけてモニターに映す場合は,モニター画

面にOHPシートを貼り,そこにはじめの白血球の形をマーカーでなぞっておくと,

その後の形の変化や移動が容易にわかってよい。

【結果の整理・考察】 (1) 白血球がアメーバ運動しながら移動することがわか

る。

(2) 実験4で観察した白血球のまるい形は,アルコール固定によるもの。実際の生

体内で生きている白血球は,不定形のアメーバ状であることがわかる。

(3) 納豆菌に向かって移動し,それを取り込む食作用が観察できる。ここでは,納

豆菌を捕食しているが,これは,生体内で細菌を取り込むようすのモデルとして観

察しているのである。

【発展】 納豆菌以外の細菌(たとえば乳酸菌),酵母,カビ,花粉,墨汁などに白

血球を滴下して,食作用を示すか,観察してみよう。

【参考文献】 伊藤邦夫 白血球のアメーバ運動と食作用の観察法,昭和57年度

東レ理科教育賞受賞作品集:スライドガラスに塗抹して乾燥させた酵母の捕食

<実験B> 鼻汁中に白血球は存在するか

【結果の整理・考察】 鼻粘膜という,生体が外界と直接触れる場所で,実際に

生体防御に働いていると考えられる白血球がいることを目の当たりにできる。

 

 

 








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