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実験2〔観察〕ウニの初期発生の観察
教科書p.55 所要時間2時間
【指導目標】ウニの卵割と発生のようすを実際に観察し,等黄卵の卵割の過程を
理解する。時間がない場合は,予め固定しておいた標本か市販の標本を利用する。
【準備】生きているウニの雌雄・塩化アセチルコリン・人工海水・注射器・管ビン・
時計皿・ペトリ皿・ガラス棒・ピペット・スライドガラス・カバーガラス・顕微鏡
【準備上の留意点】
(1) 夏(6〜8月)ならムラサキウニかコシダカウニ,冬(12〜3月)ならバフンウニが
産卵期である。いずれも大潮の日(満月か新月の頃),干潮の2時間前くらいから採
集を始めるとよい。冬は夜間に潮が大きく引く。採集の際には漁業権に注意。
(2) ウニは岩礁海岸の干潮線より下の転石や岩のすき間に生息するので,古い運動
靴と軍手を着用し,岩場でのけがに備える。上からは見つけにくいので,潜って横
からのぞくようにして磯がねや大きいピンセットなどで採集する。
(3) 海藻や海水で濡らせた新聞紙に包んで袋に入れ,夏は氷で冷やして持ち帰る。
1日くらいこの状態で生きている。実験に用いるまでは,清浄海水か人工海水を入
れた水槽で飼育する。水温を25℃以下に保ち,エアレーションをするとよい。しば
らく飼育する場合は,市販のワカメを海水に戻して餌として与えるとよい。
【方法上の留意点】
(1) 採取したウニは雌雄がわからないので,塩化アセチルコリンを注射して管ビン
の上に置き,クリーム色で粒状のものが糸を引くように出て底に沈殿すれば卵,白
い液が出て海水がにごってくれば精子と判断し,すぐ時計皿の上にとる。この方法
だとウニを傷つけないので,実験後は海に帰すことができる。
(2) 卵は2〜3回新鮮な海水でよく洗い,多めの海水中に少量ずつ分けて入れ,分
厚く重ならないようにする。精子は,時計皿をビーカーなどでおおって乾燥を防い
でおく。受精直前に教師側で,海水で100倍くらいに薄めたものを使用する。薄め
ずにおいた精子は,冷蔵庫で数日保存できるが,卵は保存がきかない。
(3) ペトリ皿で受精させ,観察の際に少量ずつピペットで時計皿に取り,100倍程
度ならそのまま検鏡する。高倍率で観察するときは,時計皿から少量の卵を採取し,
ホールスライドガラスに取り,カバーガラスをかけて検鏡する。
(4) この実験では海水を使用するので,顕微鏡は実験後,真水でよくふくなど,扱
いに気をつけるよう注意を与える。
(5) なお,卵や精子を採取するためには,塩化アセチルコリンが入手できない場合
は,4%塩化カリウム水溶液を用いてもよい。その場合はウニの口器を切除してか
ら,塩化カリウム溶液をゆっくり滴下する。他に電気刺激を加える方法もある。
【結果の考察】
(1) 卵に精子を混ぜてすぐに観察を始めると,水温にもよるが普通は50〜100秒く
らいの間に受精膜が形成される。受精膜は複数の精子が侵入するのを防ぐ。
(2) スケッチは教科書p.56〜57参照。卵割後,割球は成長しないため,しだいに
割球の大きさは1/2,1/4,…と小さくなる。
(3) これも教科書p.56〜57参照。気づいたことをスケッチの横に添えるとよい。