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A 肝臓の働き
◆尿素の合成
ほ乳類・両生類(成体)などのタンパク質分解産物は結局尿素となって尿中に排出
される。アンモニアとして排出するよりは,尿素のほうが毒性が少ないので濃縮し
て排出することが可能であり,結果として水の排出を少量にとどめることができる。
このことは水中生活から陸上生活への移行に際して重要な適応的意義をもつ。ほ乳
類ではこの尿素の合成は肝臓で行われる。尿素合成の反応式は結局は次のように示
される。
2NH3+CO2―→CO(NH2)2+H2O
尿素合成のしくみは次のようにして明らかになった。
アルギナーゼによるアルギニンの加水分解(コッセル,ダーキン,1904年)
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アルギニン |
―→ |
尿素+オルチニン |
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アルギナーゼ(肝臓) |
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クレブスは,肝臓の切片にオルニチンを加えておくと尿素の合成が触媒的に促
進されることを明らかにした。クレブスは
および
から,オルニチンとアルギ
ニンとの中間物質としてシトルリン(最初スイカから分離された,古賀・尾岳,1914
年)に注目し,実験した結果シトルリンも尿素合成に働いていることを認めた。
クレブスらは1932年に,
,
をもとにしていわゆる尿素合成のオルニチン
サイクルをまとめた。 2NH3+CO2+H2O→CO(NH2)2+2H2O

現在では,クレブスのオルニチンサイクルは2,3の点で補正を受けている。
つまり,オルニチン―→シトルリンの過程でNH3とCO2とは直接このサイク
ルに入ってシトルリンになるのではなく,カルバミルグルタミン酸回路をへてカ
ルバミルリン酸というかたちで入ってくることである。また,シトルリン―→ア
ルギニンの過程も,途中にアルギノコハク酸がそう入される回路反応と共役して
いることが明らかになった。