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E 遺伝子の組換え-染色体の乗換え
◆連鎖と組換え
教科書図18はベーツソンとパネットによる実験結果を示している(1905年)。F2
の分離比を見ると,二遺伝子雑種の場合の9:3:3:1とも違い,完全連鎖の場合
の〔紫・長〕:〔赤・丸〕=3:1とも違う。つまり,
という連鎖が一部やぶれて,
F1の配偶子にAb,aBという組み合わせのものが少し現れたと考えれば,この結果
が説明できる。このことが理解できたら,そのしくみを教科書p.86の内容と図19
に基づいて説明し,Ab,aBという遺伝子型の配偶子がどのくらいの割合でできた
かを推察させるとよい。これは,かなりむずかしいが,次のようにすれば求めるこ
とができる。
もし,F1(
)より配偶子がAB:Ab:aB:ab=n:1:1:nの比で生じるとすれば,
F2は次のようになる。
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n AB |
1 Ab |
1 aB |
n ab |
|
n AB |
n2 |
n |
n |
n2 |
|
1 Ab |
n |
1 |
1 |
n |
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1 aB |
n |
1 |
1 |
n |
|
n ab |
n2 |
n |
n |
n2 |
注意:遺伝子の表示のしかたは,次のような遺伝子学会の規約(1958年)がある。遺伝子の式は分
数の形とし,母方からの遺伝子を前または上に書く。1つの分数は1つの遺伝子群に対応する。
異なる連鎖群はセミコロンをもって境にした別の分数とし,染色体の番号の順序に配列する。
またはa/a
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教科書では,この規約に基づく表記を検討したが,規則を覚える必要があったりするので,特
別な配慮はしていない。
これをまとめ,図18の結果と対応させると,
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紫・長=3n2+4n+2 |
→1528 |
|
紫・丸=2n+1 |
→106 |
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赤・長=2n+1 |
→117 |
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赤・丸=n2 |
→381 |
|
合計 =4n2+8n+4 |
→2132 |
そこで,F2の全個体数と組換えによって生じた個体数の比を求めると,
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したがって,
![]()
n2−7.56n−3.78=0 ![]()
n=8.03,n=−0.47
ゆえに,n=8と見なせるので,この場合の組換え価は,
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◆組換え価
相同染色体相互の間における部分的交換の現象を乗換え,あるいは交さという。
具体的には減数分裂の第一分裂前期に相同染色体が対合したときに,中央の2本が
よじれて,その一部を交換することが多い(図29)。その結果として,連鎖している
遺伝子の組合わせが変化し,遺伝子の組換えが生じる。また,組換えの生じる頻度
を組換え価とよぶが,F1と劣性ホモの個体との検定交雑をして生じた子の形質を調
べて,次式によって求めることができる。
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