トップ>新編生物I>第2部 生殖と発生>第3章 発生のしくみ>B 胚の予定運命と決定
B 胚の予定運命と決定
◆予定運命
フォークトの行った生体染色の方法は,次のようであった。すなわち,中性赤ま
たはナイル青などの水溶液に寒天片を約1週間浸す。寒天片が,これらの色素液に
よって染まったら,これを0.2mm立方ぐらいの小片に切断する。この小片を卵の適
当な部位にあてがい,上からおもしを のせて数十分放置する。教.図15は,フ
ォークトがイモリの一種について行った実験の結果を示すものである。下図は,胚
を側面から見たところで,胞胚期のもの,上中央図は原腸胚期,上右図はその胚が
神経胚となったところを示してある。

この3つの図について,数字を付した部分のそれぞれが,どのように移動したかを
たどらせるとよい。2段目の図は原腸胚の初期に染色したもので,発生が進んで卵
黄栓ができてその大きさがかなり減少した時期に,各点がどのように移動したかが
下図によって示される。胚の原基配置についての研究は,最初は有尾両生類につい
て行われたものであるが,現在では,魚類・両生類・は虫類にまで及んでいる。
