トップ新編生物I>第1部 生物体の構造と機能>第1章 細胞の構造と働き>D 原核生物と真核生物

D 原核生物と真核生物

 

◆原核生物と真核生物

細菌やラン藻の細胞には,核が見られない。もちろん,遺伝物質のDNAは輪状

をなして裸のままで存在している。このように,核を欠く細胞を原核細胞という。

これに対して動物や植物の細胞のように,核のあるものを真核細胞とよぶ。両者の

間には,形態や機能だけでなく,リボソームの構成単位の違いや遺伝子構造などに

もはっきりとした差がみられ,生物の進化の過程で大きな区切りをなすものとみな

されている。

 

●参考 地球の生物 共通祖先は古細菌

 地球の誕生は46億年前であり,最古の細胞の化石は35億年前のものである。生

命はその間に出現したと考えられている。生命由来の炭素は38億年前のものが発

見されている。はじめは細菌がもっとも原始的な生物と思われていたが,1977年に

発見された古細菌は,高温環境でしか生息できない好熱菌など原始地球環境で出現

したのではないかと考えられた。古細菌は真正細菌とは細胞膜成分の違いで区別さ

れる。タンパク質合成の場であるリボソームのRNAの配列比較から,古細菌と真

正細菌は別の系統であることが示された。その後,酵素のアミノ酸配列の分析によ

って,真正細菌から古細菌が約38億年前に分かれ,その後約24億年前に真核細菌

が分かれることが示された。真核生物の動物と植物は1112億年前に分かれたも

のとみなされる。最近,共通祖先を遺伝子分析から求めて,先祖型タンパク質には

最高99℃にも耐えられる耐熱性のあることが突きとめられ,超好熱細菌が地球上の

生物(真核生物)の共通祖先とみなされている(2003)

 

 










本サイトに掲載された記事や画像の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2007 SHINKOSHUPPANSHA KEIRINKAN CO.,LTD. All rights reserved