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第2節 生物群集

 

◆生物群集

生物群集とは,一定の地域に生活する全ての個体群をまとめていう言葉である。植物のみのときは植物群落,動物のみのときは動物群集を使う。生物群集としたときには,植物動物両方を合わせた集団に用いるのがふつうである。生物群集の中では生産者,消費者,分解者が構造をつくっている。食物連鎖構造,生産構造,そして水平に垂直に立体構造が構築され,有機的に生物群集は機能している。したがって,生物群集を,一つの生物個体に擬して,複合生物と考えた学者もいる(C1ements)

生物群集が示す外観的な特徴を相観という。また,生物群集を植物中心にして大きくまとめて分類するときは群系という言葉を用いる。森林とか草原とかは相観であり,熱帯多雨林,夏緑樹林,高山草原,サバンナなどは群系である。

 

A 生物群集の構造

B 植物連鎖

◆食物連鎖・食物網

自然界では生産者→一次消費者→二次消費者という単線形ではなく,複椎な食物網をつくっているが,その中の一つ一つの流れは基本のとおりになっている(中には植物性,肉食性ともにあわせもつ雑食性のものもあるが,これは全体の位置づけで判断し,一次消費者,二次消費者のいずれかにおくことになる。

 

C 生態的地位と生態的同位種

◆生態的地位と生態的同位種

ニッチには,グリンネルの「生息場所ニッチ」とエルトンの「栄養的ニッチ」があるが,現在では,両者を統一したハチンソンの定義が一般的である。このようなニッチ論を支える現象が生態的同位種の存在である。生態的同位種の存在は,群集を種の集合ではなくニッチの集合として捉えようとする考え方を生み出したが,生態的同位種でもその生態はかなり異なる場合が多いこと,生態的同位種があまり見られない系統群もあることなどから,生態的同位種は似たような自然選択の結果を示すに過ぎないと考えるべきだろう。

 

 








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