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〔実験2〕 アルコール発酵

              教科書p.26  配当時間 1時間

 

 

【指導目標】 酵母を利用してアルコール発酵を行い,反応時間と二酸化炭素の発生量との関係を調べる。

【準備】 材料 乾燥酵母(パン酵母Saccharomyces cerevisiae )5g,氷,熱湯

 器具 キューネ発酵管(20ml),綿栓,水槽,ビーカー(100ml),ガラス棒,駒込ピペット(5ml),スポイト,温度計

 薬品 10%グルコース水溶液(50ml)5NaOH溶液(10ml)

【準備上の留意点】

(1) 生酵母よりも市販の乾燥酵母を利用する方が入手しやすく,発酵速度が速い。

(2) 実験温度は水槽に湯を入れて調節し,30℃程度に保温して発酵させる。

【方法上の留意点】

(1) ビーカーに,約30℃の精製水50mlを入れ,乾燥酵母5gを加えガラス棒でよくかき混ぜる。同量の温めておいたグルコース水溶液を加えて反応液とする。

(2) 反応液を発酵管に入れるには,発酵管を傾けて直接ビーカーから液を流し入れる。あるいは,ピペットで少量ずつ吸い取って流し入れる。

(3) 発酵が進むと,発酵管から液があふれ出る。その時は拭き取るか,ピペットで液を少し吸い出す。

発生した気体が二酸化炭素であることを示す操作

(1) 発生した気体が二酸化炭素であることを確認するために,発酵管の反応液にNaOH溶液をスポイトで約2ml入れる。

(2) 発酵管の口をパラフィルムで押さえて密封する。

(3) 発酵管をゆっくりと傾けながらかき混ぜ,気体とNaOH溶液を反応させる。

 

 

 

フィルムで口を封じる

伸びたフィルムは管に巻きつける

 

(4) 密封が完全にされていれば,気体の体積が減少するため,フィルムが内側にへこ

み,しばらくすると膜が破れて,パンと大きな音がする。

しだいに内側にへこむ

フィルム膜が破れる

 

 パラフィルムを利用しないで,発酵管の口を指で押さえておく場合には,二酸化炭素がすべて吸収されると,指が強く内部に吸いつけられる。痛いぐらいである。

エタノールの存在を示す操作

(1) ろ過した発酵液を試験管に10mlとり,ヨウ素液を1ml加える。7080℃で1分間保温し,そのにおいを嗅ぐ。NaOHの存在下でエタノールにヨウ素液を反応させると,独特のにおいをもつヨードホルムができる。

(2) 10%エタノール溶液10mlに,5NaOH溶液を2ml入れ,ヨウ素液を1ml加える。7080℃で1分間保温し,そのにおいを嗅ぐ。「病院のにおいがする」という生徒もいて,ヨードホルムの独特の臭いを確認できる。

【結果】

 30℃では10分で18ml以上の気体が発生したが,15℃では同量の気体の発生に2倍の時間を要した。実験時の温度の条件により,実習時間が影響を受けやすい。基質のグルコースがない場合には,気体の発生は見られなかった。

 

 

 










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