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第3章 細胞の増殖と生物体の構造
興味と動機づけの資料
(7) 単細胞のゾウやクジラができないのはなぜ
ソビエト連邦が崩壊して独立国家共同体に生まれ変わりまし
た。ちょうど,単細胞生物で巨大な体を持っていた生物にたと
えることができます。1つの中枢で,大きな体をコントロール
できなかったと考えることができます。どうしても,小さい行政単位で,全体と調
和を保ちながらも自立性のある組織が必要であったのでしょう。生物にたとえれば,
それが細胞であり,組織,器官などにあたります。それにしても,1つの核の情報
で,150トンのクジラの生命維持は難しいでしょうね。
(8) がん細胞の細胞分裂
ヒトの体はすでに分化し,特定の働きもつ細胞が集まって組織をつくっている。
このような状態では,血球細胞をつくる骨髄や皮膚などを除いて,ふつうはそれほ
ど細胞分裂をしないものである。しかし,がん細胞だけは例外で,正常な細胞の一
部が変化して,いままでの秩序からはずれてどんどん分裂を続け,でたらめに集ま
ったり,近くの正常な組織にまで侵入したり,血液やリンパ液に混じって他の部位
に移ってそこでまた増殖するというぐあいに,悪業の限りをつくし,ついには個体
の死を招いてしまう。これががん細胞の本性であり,がんが他の病気と本質的に異
なるところだといえる。
では,どのようにして正常な細胞が「がん化」するのだろうか。これは体をつく
っている組織によってもまちまちで一律にこうだとはいいきれず,あるものは外部
からの要因(化学物質・ウイルス・放射線など)によるし,遺伝子の変異によるもの
もあるといわれている。その結果,細胞が障害を受け,形や大きさが変わり,代謝
の働きや化学的な成分も変わってしまう。さらに重大なことに,この異常細胞は,
その個体の需要とは関係なしに,急速で常軌を逸した無目的な細胞分裂を続けるよ
うになってしまうのである。そのために,がんを治療するための抗がん剤の大
部分は,細胞分裂を抑制する物質である。